まなび場ブログ

若い人たちとの対話

2020-01-01から1年間の記事一覧

「子どものため」

親から意見されるとき「あなたのために言っている」と言われるのが嫌、という話を聞くことがある。押し付けがましく感じるのだろう。親と子どもとは別の人間なのだから、親が「あなたのため」と思っていても、子どもにはそう感じられないことだってある。親…

自分で考える

「ギターとベースをやってます」いう中学生に、「習ってるの?」と聞くと、首を横に振って「弾き方を人から教えられるのはイヤなんです」「いい弾き方を自分でみつけたいから、いろんな人の演奏を動画サイトで見て研究してますよ」という。人から教えられる…

「興味が持てない」

「学校の勉強には興味が持てない」という声をよく聞く。 勉強なんてそんなものだ、興味に関係なく頑張らねばならないのだ、と思う人もいる。一方、教師に聞けば、興味は大切だと言うだろう。でも、学校で興味は本当に大切にされているだろうか。 僕が学校で…

子ども同士の関係が持つ力

ゲームを一旦やり始めると、話し合いの時間(ゲームは切る約束になっている)になっても、まわりの子からやめるよう言われても、やめようとしない子がいた。みんなから言われ続けて最後には渋々ゲームを切るのだが、次の日もまた同じことを繰り返す。そうい…

「自分のホンネを自分で分かるか」

どうすれば人とホンネで話せるか、高校生達と話し合ったことがある。 「ホンネを言えなくてストレスがたまる」「ホンネを言うと、かえって、相手からの反応でストレスがたまる」などという話が出ているとき、一人が「一番大きいのは、自分のホンネを自分で分…

「手を挙げるようにしたら、成績が下がった」

ある中学生が、小学生の頃のことを話してくれた。 「テストの点が良かったのに成績が良くなかった。宿題も出してたし、なんでかなあ、って分からなかった。授業中に全然手を挙げなかったからだって、あとから気づいた」 「みんなが手を挙げているとき、僕は…

“要点”を押さえればいい?

若者達がこんな会話をしていた。 「どのくらい読み込めば、この本を“読んだ”といえるんだろう」 「要点が分かってたら、いいんじゃないの」 それはちょっと違うのでは、と思いながら聞いていたのだが、でも、僕もそんな風な読み方をしてきた、とも思いあたる…

「まなび場は、不要不急ですか?」

コロナ感染防止のため「不要不急の外出は自粛を」との訴えが出されたとき、「まなび場に来ることは、不要不急でしょうか?」と質問する子がいた。さて。“不急”ではあるだろうが、“不要”といわれると僕は抵抗を感じる。ここは教育に関わる場だから“不要”とは…

「自分の考えを言葉にする経験が積めない」

「自分の考えを言葉にするのが難しい」と言う若者と、話す経験を積んでいくことが大切だね、という話をしていた。すると別の若者が、「なんでも素直に大人がやりなさいっていう通りにしている子は、自分の考えを言葉にする経験が積めないと思う」と言う。確…

子どもの考えを聞く

「親は、私の考えをちゃんと聞かずに、自分の考えを押し付けてくる」と言う人がいた。そこで僕自身のことを振り返ってみたのだが、少し思い当たることがある。それは、こんなことだ。若い人の話を聞いているとき、僕から見て間違っていると思われる主張があ…

違いが否定される、ということの居心地悪さ

「理不尽な校則が不登校の原因になっていると感じる事はありますか」と聞かれたので、今までに僕が関わった不登校の人達のことを考えてみた。「制服を着たくないから学校に行きたくない」と言っていた人はいた。気持ちが不安定になってネックウォーマーで顔…

「興味はあるけど、関心がない」

ある人が、こんなことを話してくれた。 「人間関係に、興味はあるけど、関心がないんです」 「小説は読んでいます。小説は、人間関係について書かれている訳だから、自分は人間関係に興味を持っているんだと思います。でも、自分自身が人と関わろう、という…